KAWASAKI Z1-R log

ここ何週かロングツーリングの計画が天候を理由に流れていたが、この週末は日を追うごとに天気予報の降水確率が下がっていき、当日は気持ちいい秋晴れになった。

今回のツーリングのメインイベントは、去年の秋のツーリングで東北道走行中に出会ったGUM!さんと1年ぶりの再開。

GUM!さんとは、日曜日に開催される「KAWASAKI coffee break meeting in 白馬47スキー場」で落ち合う約束。

私は、日帰りで白馬往復はちょっとへビィだと考え、土曜から出発して2日間楽しむ計画。

よって、一日目はソロツーリング。

宿泊は去年のソロキャンプで時間を持て余したので、今回はホテルを予約することにした。

白馬の50km圏内で、ビジネスホテル+地下駐車場という条件で検索をすると、長野駅でマッチしたホテルがヒット。値段も手ごろでネットから予約を済ませる。

次は、地図を見ながら走行ルートを作成。旅はもう始まっているのだな。既に楽しい。

高速道路は東京を抜ける手段として利用。メインは三桁国道&県道を走ること。

目的地の長野市から考えて、関越 渋川伊香保IC～榛名～北軽井沢～草津温泉～白根山～志賀高原～小布施～長野市という400km弱のルートに決めた。

当日は5時に起床。今回はテントと寝袋がないので荷物はタンクバックのみ。雨具、着替え、ガソリン携行缶、簡単な工具とプラグ、そしてツーリングマップルを詰め込んで6時に出発。

環八は既に渋滞をしていた。練馬ICから関越に入るも断続的に渋滞。

渋川伊香保ICが近づいてくると右手に赤城山、左手にこれから向う榛名山が見えてきた。空気が澄んでいてどちらも山頂までくっきり。

写真は榛名山を望むコンビニで。

まずは榛名湖を目指す。

榛名湖は去年の冬に全面結氷した湖面でワカサギ釣りをした。あの時は雪に覆われた道路が悪魔的でひたすら慎重に車で走ったが、今回は紅葉した山肌を眺めてコーナーを抜けていく。

湖畔には秋桜が咲いていた。

時間が早いせいかあまりバイクは走っていない。

ススキの群生が秋らしい。写真は鏡台山。

上の写真と同じ場所から、杏が岳。空が高く秋らしい。

榛名の峠を降りて、R406から県道54に入り北軽井沢を目指す。

この道は、集落がいくつか点在していて、旧い民家と鈴なりの柿の木が日本画のようで印象的だった。写真をとればよかったなと後悔。

北軽井沢の手前の峠を登り切ったところが二度上峠。目の前に浅間山が現れた。

この記事の一番上の写真は、ここから撮ったもので、写っているのが浅間山。

左の写真は石段を登った展望台からZ1-Rを見下ろしたところ。

北軽井沢を走っていると、珈琲工房という手書きの看板を見つけ、朝から何も食べていないことに気づき寄ってみることに。

県道54から一本道を入ると、別荘が建ち並ぶエリアに入った。目当ての珈琲工房も別荘の並びにあった。お客は私のほかには誰も居ない。

珈琲を注文して外のテラスでぼんやりしていると、鳥の声と落ち葉が静かに転がる音しか聞こえてこない。陽射しが暖かく気持ちがよい。

別荘ライフって憧れるなあ。ここに篭って本を読んだり、もの創りに没頭できたらきっと幸せだ。妄想を膨らませゆったりとした時間を過ごす。

会計を済ませ、出立の準備をしていると店の主人が話しかけてきた。

「空冷四発。いいオートバイですね。懐古趣味ではなくこのデザインが格好がいい」と、しみじみ。

欧州のバイク事情なんかを聞かせてもらってお店を後にした。

R146に入り北上して草津を目指す。草津に続くR292は2本あり東側から遠回りしてR406～県道55で行く予定が、うっかりR406に行き損ねてしまい、だいぶショートカットして草津の湯畑に着いてしまった。

湯畑の周りを少し歩いて終了。人が多すぎた。

R292を進み白根山を目指す。

この道は風光明媚で紅葉も見ごろで景色は最高だったが、その分車が多い。

写真は白根山の頂上付近から、走ってきた道を見下ろしたところ。

コーナーの連続が気持ちいい。

走行していると硫黄の臭いが鼻をつく。カーブミラーも腐食が進んでいるようだ。

周りを見渡すとロードオブザリングに出てきそうな断崖の続く山に囲まれている。

当初の計画ではR292から県道66に入って小布施に抜けようと考えていたのだが、草津でガスの補給ができず、地図をみると66にGSが見当たらなかったので泣く泣くR292を直進。タンクの小ささには毎度苦労させられる。

小布施をスルーしたので、県道505で千曲川を渡って、R18～県道366でりんご畑を抜けるカントリーロードを走り善光寺に到着。

お参りをして長野駅近くのホテル、メルパルク長野に到着。

駐車場にZ1-Rを停めてチェックイン。

人目につく屋外駐車場は盗難の心配があったので、地下に停めれて少しは安心。

温泉に入り疲れを癒して、長野駅の繁華街に繰り出す。

独りで知らない街の雑踏を歩いていると、もの悲しくもあり、ワクワクもする。

路地裏に小料理屋を見つけて入る。女将らしき人と少し会話をし日本酒を煽る。こういう夜の過ごし方はキャンプでは味わえない経験で、これもまた旅らしくていいな。

ほろ酔いでホテルに戻る道すがら駅のロータリーを歩いていると、既視感におそわれた。

そうか。長野駅といえば去年のGWのツーリングで電装が逝かれて自走をあきらめ新幹線で帰るためにバスで行きついた駅だ。

ホテルの部屋の窓からは出発を待つ新幹線が見えた。

2日目につづく。